チクチクの針の中からヒョコッと鼻をだすハリネズミ、最高にかわいいですよね。
この記事に辿りついたあなたはきっと、そんなハリネズミの魅力に取りつかれ、「私も飼ってみようかな」と思っているのではないでしょうか?
しかし、生き物を飼うということは責任がともなうことです。
「ハリネズミを飼ってみたいけど、どんな準備が必要なの?」
「飼いやすいって聞くけど、実際どうなんだろう?」
そんな疑問をお持ちの方は、この記事に辿りついて正解です。
ペットホテル「まるまるハウス」を運営している私たちが、ハリネズミの飼育について、準備からお世話の仕方、さらにはハリネズミとの触れ合い方まで、飼い主さんが知りたい情報を徹底的に解説します。
この記事を読めば、ハリネズミと安全で快適な生活を送るための知識が手に入ります。

ぜひ最後まで読んで、ハリネズミとの素敵な暮らしを始めてみよう!
ハリネズミの魅力
ハリネズミの性格・寿命・初期費用
ハリネズミの飼育に必要なもの
ハリネズミの飼育方法と触れ合いのコツ
ハリネズミの魅力ポイント3選|現代の働く世代にピッタリ!


ハリネズミは、その愛らしい姿とユニークな生態から、近年ペットとして非常に人気が高まっています。しかし、「どんな人におすすめなの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、ハリネズミは以下のような方におすすめです。
- 集合住宅にお住まいの方
- 静かな環境でペットと暮らしたい方
- 個性的なペットを求めている方
- 日中あまり家にいない方(夜行性なので)
さっそく、ハリネズミが持つペットとしての具体的な魅力について見ていきましょう。
魅力1:鳴き声が少なく、集合住宅でも飼いやすい
犬や猫に比べて、ハリネズミはほとんど鳴きません。時折「シューシュー」と威嚇するような声を出したり、「フシュフシュ」と鼻を鳴らしたりすることはありますが、ご近所に迷惑になるような大きな鳴き声ではありません。
そのため、マンションやアパートなどの集合住宅でも安心して飼いやすいのが大きな魅力と言えるでしょう。
魅力2:表情豊かで見ているだけで癒やされる
「ハリネズミって表情があるの?」と思うかもしれませんが、実は彼らは非常に表情豊かです。警戒している時は針を逆立てて丸くなったり、リラックスしている時は針を寝かせて顔を出したりと、その仕草一つ一つに個性があります。
エサをムシャムシャ食べる姿や、回し車で一生懸命走る姿、寝ぼけている時の仕草など、見ているだけで心が和み、日々の疲れを癒やしてくれる存在になること間違いなしです。
魅力3:犬や猫に比べてお世話の手間が少ない
もちろん、生き物を飼う以上、毎日のお世話は欠かせません。しかし、犬のように散歩に連れて行ったり、猫のように高い場所を走り回ったりすることはないため、犬や猫に比べて日常のお世話の手間は少ないと言えるでしょう。
基本的なお世話は、フードと水の交換、そしてケージの掃除がメインになります。夜行性なので、日中留守にすることが多い方でも飼いやすいのが特徴です。
ハリネズミの基礎知識|性格・寿命について


ハリネズミは、実はネズミの仲間ではなく「モグラに近い動物」なんです。視力が弱く、匂いで餌を探しあてています。また背中に約5,000本もの針を持つ小さな哺乳類です。主に夜行性で、臆病な性格の子が多いですが、時間をかけてゆっくりと接することで、飼い主さんになついてくれることもあります。
ここでは、ハリネズミをお迎えするにあたって、ぜひ知っておきたい基礎知識をご紹介します。
ハリネズミの性格|臆病だけど個性豊か
ハリネズミの性格は、その警戒心の強さが一番の特徴と言えます。野生では外敵から身を守るために針を逆立てて丸くなる習性があるため、初めて見るものや音、触られることに対して非常に敏感です。
しかし、時間をかけてゆっくりと接することで、飼い主さんの匂いや声、手に慣れてくれる子もたくさんいます。
一般的に見られるハリネズミの性格の傾向は以下の通りです。
- 臆病で警戒心が強い
新しい環境や見慣れないものに対して、針を立てたり、丸まったりして身を守ろうとします。 - 夜行性で単独行動を好む
昼間は寝て過ごし、夜になると活発に活動します。基本的に単独で生活する動物なので、多頭飼いはおすすめできません。 - 好奇心旺盛な一面も
警戒心が強い一方で、慣れてくると新しいものや匂いに興味を示し、積極的に探索する好奇心旺盛な一面も見せてくれます。 - なつく子となつきにくい子がいる
個体差が非常に大きく、最初から人懐っこい子もいれば、なかなか警戒心を解いてくれない子もいます。焦らず、その子のペースに合わせて接することが大切です。 - においに敏感
視力はあまり良くないですが、嗅覚が非常に発達しています。飼い主さんの匂いを覚えることで、安心感を得やすくなります。
私たちまるまるハウスで飼育している子や、ペットホテルに来てくれるハリネズミたちも、本当に性格は様々です。
中には、ケージを開けるとすぐに寄ってきてくれる子や、手の上で気持ちよさそうに眠る子もいますが、ほとんどの子は最初は警戒して丸まっています。



まるまるハウスのうにくんは、おやつがないと出てきてくれないね。それでも最高にかわいいけど!



大切なのは、それぞれの性格を理解してその子に合った接し方を見つけることだよ!
ハリネズミの寿命|平均で3年程度
ハリネズミの寿命は、平均で3年程度と言われています。しかし、これはあくまで平均であり、適切な飼育環境と日々の健康管理によって、5年近く長生きする子もいます。
寿命を延ばすためには、以下のポイントが特に重要です。
- 適切な温度・湿度管理
- バランスの取れた食事
- 清潔な飼育環境
- 適度な運動
- 定期的な健康チェックと早期治療
適切な温度・湿度管理
ハリネズミは温度変化に非常に弱いため、一年を通して最適な温度(24〜29℃)と湿度(40〜60%)を保つことが不可欠です。これが守られないと、体調を崩しやすくなります。
バランスの取れた食事
ハリネズミ専用フードを主食とし、高タンパク質・低脂肪な食事を心がけましょう。おやつを与えすぎると肥満の原因になり、病気のリスクが高まります。
清潔な飼育環境
ケージの清掃を怠ると、ダニや細菌が繁殖しやすくなり、皮膚病などの病気の原因になります。毎日のお掃除と週に一度の大掃除を徹底しましょう。
適度な運動
運動不足は肥満やストレスの原因になります。回し車を設置したり、安全な場所でケージの外に出して遊ばせる時間を作ったりして、十分な運動量を確保してあげましょう。
定期的な健康チェックと早期治療
毎日ハリネズミの様子を観察し、食欲不振、元気がない、排泄物の異常、体のしこりなど、異変があればすぐに動物病院を受診することが大切です。
「まるまるハウス」でも、お預かりするハリネズミたちの健康状態には細心の注意を払っています。日々の観察と、何かあった時の迅速な対応が、ハリネズミの健康と長寿に繋がることを私たちも日々実感しています。
ハリネズミの飼育にかかる値段|初期費用と毎月の消耗品代


ペットを飼うにはお金がかかります。「初期費用」と「月々の消耗品費用」が必要です。
まるまるハウスが目安となる料金をお伝えします!
ハリネズミを飼育するための初期費用
ハリネズミをお迎えする際には、生体費用だけでなく、飼育に必要なグッズを揃えるための初期費用がかかります。
一般的な初期費用の目安は以下の通りです。
項目 | 目安費用(円) | 備考 |
生体価格 | 20,000〜50,000 | 品種や購入場所によって変動 |
ケージ | 8,000〜20,000 | サイズや素材によって変動 |
回し車 | 3,000〜8,000 | 静音性のあるものがおすすめ |
隠れ家 | 1,000〜3,000 | 陶器製や木製など |
給水器 | 1,000〜2,000 | ボトルタイプが衛生的 |
エサ皿 | 500〜1,500 | ひっくり返しにくいものが良い |
床材 | 1,000〜2,000 | 敷き詰める量や種類によって変動 |
ヒーター | 3,000〜8,000 | 季節や室温に合わせて選ぶ |
温度計・湿度計 | 1,000〜2,000 | デジタル表示が見やすい |
ハリネズミフード | 1,500〜3,000 | 最初は少量から試すのがおすすめ |
その他(おやつなど) | 500〜1,000 | 少量から与える |
合計 | 約41,500〜100,500 | こだわりによって変動 |
これらの初期費用を合わせて、最低でも4万円〜10万円程度は見ておくと安心でしょう。
ハリネズミの毎月のエサ代や消耗品代の目安
初期費用だけでなく、ハリネズミを飼育する上では毎月かかる費用もあります。主な月々の費用は以下の通りです。
項目 | 目安費用(円) | 備考 |
ハリネズミフード | 1,500〜3,000 | 種類や与える量によって変動 |
床材 | 1,000〜2,000 | 交換頻度によって変動。新聞紙やペットシーツなどで代用も可 |
電気代(ヒーターなど) | 1,000〜3,000 | 季節や地域、使用するヒーターによって変動 |
その他(おやつ、消耗品など) | 500〜1,500 | 好みによって変動 |
合計 | 約4,000〜9,500 |
毎月の費用は、約4,000円〜1万円程度が目安となります。これに加えて、年に一度の健康診断や、病気になった際の治療費なども考慮に入れておく必要があります。
ハリネズミの飼育に必要なもの|必須なのはケージ、給水器、フード


ハリネズミをお迎えする準備は万全ですか?
ハリネズミが快適に過ごすために必要となる飼育用品を表にまとめましたので、すべて揃っているか確認しましょう。
中でも「必須」と書いてあるものに関しては、重要度が高いため必ず準備してください。



各項目ではおすすめ商品もピックアップするので要チェック!
必要なもの | 重要度 |
ケージ | 必須 |
回し車 | 高 |
隠れ家・シェルター | 高 |
給水器 | 必須 |
エサ皿 | 必須 |
床材 | 高 |
ヒーター | 冬は必須 |
温度計・湿度計 | 高 |
ハリネズミフード | 必須 |
おやつ | 中 |
ケージ


最低でも幅60cm×奥行45cm以上の広さがあるものを選びましょう。ハリネズミは夜間に活発に動き回るため、広いほどストレスなく過ごせます。
底面が金網のケージは足を挟む危険があるため、底がフラットなプラケースタイプや、前面がアクリルやガラスになっているものがおすすめです。
脱走防止のため、ある程度の高さがあり、扉の開閉がしやすく、ロック機能が付いているものが安心です。
回し車


夜行性のハリネズミは、夜中に活発に動き回ります。野生では一晩で数キロメートルも移動すると言われているほどなので、運動不足は病気の原因にもなりかねません。
回し車は、ハリネズミの背中が曲がらないよう、直径25cm以上の大きめなものを選びましょう。
また、夜中に使用するため、サイレントタイプの回し車を選ぶと、飼い主さんの睡眠を妨げません。
足場がメッシュ状や金網になっているものは、足を挟んで怪我をする危険があるため、底がフラットで滑りにくいプラスチック製のものが安全です。
隠れ家・シェルター


ハリネズミは警戒心が強く、身を隠せる場所がないとストレスを感じてしまいます。安心できる隠れ家は、彼らにとって非常に重要です。
隠れ家・シェルターには、陶器製、木製、布製など様々な種類があります。掃除のしやすさや、ハリネズミがかじっても安全な素材を選ぶと良いです。
木製のシェルターを使う場合は、おしっこでカビが生える場合がありますので、こまめに除菌するようにしましょう。
まるまるハウスの看板ハリネズミうにくんは、布製の寝袋がお気に入りです。
給水器


毎日欠かせないアイテムです。給水器には主にボトルタイプとお皿タイプがあります。
まるまるハウスがオススメするのは圧倒的に「ボトルタイプ」です。
ボトルタイプはケージに取り付けるタイプなため、お水が外気に触れ続けることがなく衛生的です。ただし、構造上ノズルが詰まっているとお水が出てこないため毎日確認が必要です。
お皿タイプはハリネズミが水を飲みやすいですが、衛生的観点から言うとおすすめできません。お皿を傾けてこぼしてしまう可能性もあります。
エサ皿
エサ皿の素材は陶器製など、ある程度重さがあり、ひっくり返しにくい安定したものを選びましょう。
エサ皿の深さが深すぎるとハリネズミが食べにくいですし、逆に浅すぎるとこぼしてしまう可能性があります。塩梅が難しいですが、ハリネズミの大きさによって変えていく必要があるということです。
まずは難しく考えず「ひっくり返しにくい」ものを選んでみても良いかもしれませんね。
床材


ハリネズミの床材には、ウッドチップ系、紙製系、ペットシーツなど、様々な種類があります。
ハリネズミ飼い初心者の方は、ペットシーツがおすすめです。毎日の交換が必須ですが、アレルギーや誤飲の心配がありません。
ハリネズミが成長してきて、ある程度お世話が慣れてきたら他の床材を試してみましょう。
ウッドチップ系の床材は、吸湿性・消臭性に優れていますが、アレルギーを引き起こす可能性のある樹種もあるため注意が必要です。
紙製系の床材はアレルギーの心配が少なく、安全性が高いです。吸水性も良いものが多いですが、誤飲の可能性があることは注意しましょう。
ヒーター


ハリネズミは、温度の変化に弱い生き物です。冬場はヒーターによる温度管理が必須です。
おすすめのヒーターは「パネルヒーター」です。パネルヒーターは、ケージの下や側面に設置するタイプで、ケージ内の接地している場所の温度を保ちます。ハリネズミが「暑いな」と感じたら、別の場所へ移動して、自ら温度調節できるのが最大のおすすめポイントです。
この他にも、保温電球や送風タイプのヒーターがありますが、温度の調節が難しいので、初心者にはおすすめしません。
電気代はかかりますが、エアコンをつけたままにして室内の温度を保つのも良いです。
温湿度計


ハリネズミは暑さにも寒さにも弱い動物です。特に温度管理は、彼らの健康と命に直結する非常に重要なポイントです。
温湿度計は、ケージ内の温度と湿度を常に把握するために、デジタル表示で見やすいものがおすすめです。
ハリネズミの最適な温度は24〜29℃、湿度は40〜60%です。特に冬場はヒーターが必須となります。夏場もエアコンなどを活用し、暑すぎない環境を整えましょう。
ハリネズミフードとおやつ


ハリネズミって実はすごくグルメなんです。昨日までモリモリ食べていたフードを今日は全く食べないということも十分にあり得ます。メインのフードと、代用できるフードをもう一つ準備ておくと安心です。
ハリネズミ専用フードにも種類がたくさんありますが、高タンパク質で低脂肪のものが理想です。動物性タンパク質(昆虫ミールなど)が主原料のものがおすすめです。
おやつは、フリーズドライされているミルワームがおすすめです。生きた虫ほど気持ち悪くなく、スナック菓子感覚で与えることができます。
少量であれば、リンゴやバナナ、にんじんなどをおやつとして与えることもできますが、肥満防止のために与えすぎないように注意し、必ず無農薬のものを与えましょう。
ハリネズミの飼育方法|エサやり、掃除、温度、運動


必要なものが揃ったら、いよいよハリネズミとの生活がスタートです。ここでは、ハリネズミの基本的な飼育方法と、毎日のお世話のポイントをご紹介します。
エサやりは1日1回でOK
ハリネズミのエサやりのポイントは以下の3つです。
- 回数:1日1回
- 時間:夕方から夜にかけてがベスト
- 量:体重の5%程度が目安
専用のエサ皿に入れて置いておくだけです。食べにくそうにしていたら、人肌のぬるま湯でフードをふやかしておくのも良い手立てです。
注意点としては食べ残しは腐敗の原因になるので、翌朝には必ず片付けましょう。
ケージのお掃除は毎日行う
清潔な環境は、ハリネズミの健康維持に欠かせません。「毎日行うべきお掃除」と「週に1回程度行うべきお掃除」があります。
やるべきことは多くはないので、一つ一つを丁寧に行うように心がけましょう!
毎日のお掃除
- フンや尿で汚れた床材を取り除き、新しいものに交換する。
- エサ皿と給水器を洗って清潔な状態にしておく。
- 隠れ家や回し車など、汚れている部分があれば拭き取る。
週に1回程度のお掃除
- ケージ内の床材をすべて交換する。
- ケージ本体や回し車、隠れ家など、すべての飼育用品を洗い、乾燥させる。
最適な温度(24〜29℃)と最適な湿度(40〜60%)を保つ
温度と湿度の管理はハリネズミの健康に直結します。温湿度計を使いながら、最適な温度・湿度を保つように配慮しましょう。
- 最適な温度:24〜29℃
- 最適な湿度:40〜60%
季節に応じて、エアコンを使ったり、パネルヒーターを使ったりして、上記の温度・湿度になるように調整しましょう。
運動・遊びは脱走や誤飲に注意して!
ハリネズミは夜行性で、夜になると活発に動き回ります。好奇心の強い動物なので、回し車だけでなく安全な環境でケージから出して遊ばせてあげる時間も大切です。
- 場所:専用のサークル内や、障害物のない安全なスペース
- 時間:夕方から夜にかけて
脱走や怪我のリスクがないよう、専用のサークル内や、障害物のない安全なスペースで遊ばせましょう。
事前にコード類や小さいものなど、誤飲の可能性があるものがないか確認しておくことが大切です。
ハリネズミとの触れ合い方|お迎えから慣れてもらうまで


ハリネズミは警戒心が強い動物ですが、焦らずゆっくりと接することで、飼い主さんになついてくれることがあります。ここでは、ハリネズミとの距離を縮めるためのステップをご紹介します。
1.お迎え初日〜1週間は「そっとしておく」
お迎えしたばかりのハリネズミは、新しい環境に強いストレスを感じています。
ケージをセットしたら、ハリネズミをケージに入れ、あとはそっとしておいてあげましょう。環境に慣れるまでは、無理に触ろうとせず、遠くから見守る程度に留めてください。
エサや水の交換、簡単なケージの掃除は行いますが、1週間くらいは必要以上に触らないようにしましょう。少しずつ飼い主さんの存在に慣れてもらうことが大切です。
大きな音を立てたり、急な動きをしたりするのも避けましょう。
2.環境になれてきたら「匂いを覚えてもらう」
ハリネズミは視覚があまり良くない代わりに、嗅覚が非常に発達しています。
環境に慣れてきたら、まず飼い主さんの匂いを覚えてもらうことから始めてみましょう。
- ステップ1:匂いのついたものを置く
- 飼い主さんの匂いがついた古着やタオルなどをケージの近くに置いたり、ケージの中に入れてあげたりしましょう。
- 直接触れるのが怖い場合は、手袋をして飼い主さんの匂いを移したものを入れてもOKです。
- ステップ2:手からエサを与える
- 慣れてきたら、手のひらに少量のエサやおやつを乗せて、ケージ越しに与えてみましょう。すぐに食べてくれなくても、諦めずに毎日続けてみてください。
- この時、手のひらに匂いをしっかりつけておくことが大切です。
3.慣れてきたサインは「アンティングで確認」
ハリネズミが初めて見るものや匂いに興味を持った際、口から泡状の唾液を出し、それを針につける行動を「アンティング」と呼びます。これは、新しい情報を学習している行動と考えられており、環境に慣れてきたり興味を示しているサインの一つと捉えることができます。



初めてアンティングを見たときは「泡を吹いてる!!!」ってびっくりしちゃうよね!



もしあなたの匂いのついたものにアンティングをしていたら、それはあなたが受け入れられている証拠かもね!
4.慣れてきたら抱っこに挑戦「無理強いは厳禁」
ハリネズミがあなたの匂いに慣れてきたら、いよいよ抱っこに挑戦です。
ここで無理強いをしてしまうと、ハリネズミが人間を怖がってしまい触れ合いができなくなってしまいます。
焦らず、ゆっくり、無理強いはしないことを大切に触れ合いましょう。
抱き方の流れは以下の通りです。
- ハリネズミの背中に沿って、片方の手のひらを優しく差し入れます。
- もう片方の手で、お腹側を支えるようにして持ち上げます。
- 手のひらでハリネズミ全体を包み込むように持ち上げると、針が立っていても比較的痛みが少ないです。
嫌がって針を立てている場合は、無理に抱っこしようとせず、日を改めましょう。抱っこする際に優しく声をかけることで、ハリネズミも安心しやすくなります。



最初は数秒から始め、徐々に時間を延ばしていこう。
5.ハリネズミと仲良くなりたいなら「嫌がる触り方をしないこと」
ハリネズミとの信頼関係を築くためには、彼らが嫌がることをしないのが一番です。以下の行為はハリネズミが嫌がる可能性が高いのでやめましょう。
- 上から掴む
上から掴まれると、天敵に襲われると勘違いして警戒心を強めてしまいます。必ず下から支えるように持ち上げましょう。 - 急に触る
寝ている時や、警戒している時に急に触ると、驚いて針を立ててしまいます。必ず声をかけたり、ゆっくりと手を近づけたりしてから触りましょう。 - 背中の針を強く押す
ハリネズミの針は、あくまで身を守るためのものです。無理に押さえつけたり、強く触ったりすると、強いストレスを与えてしまいます。
残念ですがどうしても触られるのが嫌なハリネズミもいます。
そんなハリネズミさんには、触ることでコミュニケーションをとるのではなく、お部屋でお散歩してもらったり、おやつを与えることでコミュニケーションを取りましょう。



まるまるハウスのうにくんは、どうしても触られたくないタイミングがある子なので、無理強いをせずにおやつでコミュニケーションをとっていたね!
ハリネズミの飼育で気をつけるべきこと


ハリネズミは比較的丈夫な動物ですが、飼育環境や食事によっては病気にかかることもあります。また、もしもの時に備えて、動物病院の情報を知っておくことも重要です。
ハリネズミの病気のサインを見逃さないこと
ハリネズミがかかりやすい病気を知っておくことで、早期発見・早期治療に繋げることができます。
- 皮膚病(ダニ症、真菌症):フケやかゆみ、針が抜ける、皮膚が赤くなるなどの症状が見られます。
- 腫瘍:体にしこりが見られることがあります。
- WHS(ふらつき病):後ろ足のふらつきから始まり、徐々に全身に麻痺が広がる進行性の神経疾患です。
- 消化器疾患:下痢や便秘、食欲不振などが主な症状です。
ハリネズミ等の小動物の下痢や嘔吐は深刻な症状の前症状なことが多いので、そのような症状が見られたら、すぐに動物病院に行くことをおすすめします。
ハリネズミの肥満を防ぐこと
ハリネズミは、食べることが大好きで、運動不足になりやすいため、意外と肥満になりやすい動物です。肥満は様々な病気の原因にもなるため、注意が必要です。
予防と対策は以下の通りです。
- 適切な食事量:与えすぎに注意し、体重に見合った量のフードを与えましょう。
- 低脂肪なフードの選択:高脂肪なフードやおやつは控えめにしましょう。
- 運動時間の確保:安全な場所でケージから出して遊ばせる時間を作りましょう。
- 定期的な体重測定:週に一度程度、体重を測定し、急激な増減がないかチェックしましょう。
ハリネズミを診てくれる動物病院の探しておくこと
ハリネズミを診てくれる動物病院は、犬や猫を診る病院ほど多くありません。いざという時に困らないよう、事前にお住まいの地域の動物病院を調べておくことが重要です。
動物病院を選ぶ際のポイントとしては
- ハリネズミの診察実績があるか。
- エキゾチックアニマル専門の病院か。
- 獣医師がハリネズミの生態や病気に詳しいか。
- 緊急時に対応してくれるか。
可能であれば、ハリネズミをお迎えする前に一度受診し、健康診断を受けておくことをおすすめします。
【Q&A】ハリネズミの飼育でよくある質問
ハリネズミの飼育に関して、よくある質問にお答えします。
まとめ:正しい知識でハリネズミとの素敵な毎日を!


ハリネズミは、愛らしい姿と個性的な魅力を持つ素晴らしいペットです。しかし、その小さな体にはならではの飼育ポイントがたくさんあります。
今回の記事では、ハリネズミの飼育に必要な基礎知識から、お世話の仕方、そして触れ合い方まで、幅広く解説しました。
- ハリネズミは鳴き声や匂いが少なく、集合住宅でも飼いやすい。
- 必須なのはケージ、給水器、フードのアイテム。
- 最適な温度(24〜29℃)と湿度(40〜60%)の管理が重要。
- 焦らず、ゆっくりと時間をかけてハリネズミとの信頼関係を築くこと。
- 病気のサインを見逃さず、かかりつけの動物病院を事前に見つけておく。
正しい知識と愛情を持って接することで、ハリネズミはきっとあなたの生活に癒しと喜びをもたらしてくれます。
「まるまるハウス」では、ハリネズミを飼育されている皆様のサポートも行っております。飼育に関するご相談や、ご旅行の際のお預かりなど、お気軽にお問い合わせください。
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