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【ジメジメ季節は要注意】愛犬の皮膚トラブル(蒸れ・赤み・痒み)の原因と予防法!

桜も散り、青々とした葉っぱが見えてきて、だいぶ色鮮やかな景色になってきましたね。みなさんいかがお過ごしですか?

お散歩担当ゆうき

5月になってからお部屋がなんかもわ〜っとするね。湿気って、毛のある動物にとってはあんまりよくないんだっけ?

はるか先生

そうそう。この時期になるとカユカユになる子がちらほらと出てくるよ!

実はこのジメジメとした高湿度な環境は、愛犬たちにとっても皮膚トラブルが起きやすい要注意シーズン

  • 「なんだか愛犬が体をかゆがることが増えたけど大丈夫?」
  • 「皮膚が少し赤い気がするけど、大丈夫?」
  • 「部分的に毛が抜けて、これって脱毛症…?」

もしそう感じているなら、それは湿気が原因の皮膚トラブルかもしれません。

この記事では、なんでもペットホテルまるまるハウスが実際に経験したことを踏まえて、ジメジメ季節に愛犬の皮膚トラブル(蒸れ・赤み・痒み)が増える原因を解説し、家庭でできる具体的な皮膚炎予防法と、皮膚病初期のケア方法についてご紹介します。

大切な愛犬が快適に過ごせるよう、一緒に学んでいきましょう。

目次

なぜジメジメ季節に犬の皮膚トラブルが増えるの?

犬の皮膚は被毛に覆われているため、もともと通気性が悪くなりがちです。特に湿気が多い梅雨や夏は、被毛の中や皮膚の表面に水分が溜まりやすくなります。

この「水分(湿気)+体温」という環境は、皮膚の常在菌(普段は悪さをしない菌)や外部から付着した細菌、真菌(カビ)などが異常に繁殖するのに絶好の条件となります。

細菌や真菌が増殖すると、皮膚に炎症を引き起こし、赤みかゆみ、そして搔いてしまうことで出血したり毛が抜けるといった症状が現れてしまいます。

特に以下のような部分は要注意です。

愛犬の状態を確認してみましょう!

  • 耳の中や耳の付け根
  • 指の間、肉球の周辺
  • 脇の下、内股←ありがちポイント!
  • 口の周り
  • 被毛が密集している箇所(首回り、尻尾の付け根など)
  • 皮膚にたるみがある部分(顔のしわなど)

ジメジメ季節に注意したい代表的な皮膚トラブル

では実際に湿気が原因で引き起こされやすい皮膚トラブルを見ていきましょう!

マラセチア皮膚炎

 皮膚の常在菌であるマラセチアという真菌が異常繁殖して起こります。通常は問題を起こしませんが、何らかの原因で皮膚の環境が変化し、マラセチアが異常に増殖すると皮膚炎を引き起こします。増殖の引き金となる原因は、皮脂の過剰な分泌(脂漏症 )、アレルギー性皮膚炎、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患、免疫力の低下、高温多湿な環境(特に春から夏 )などが挙げられます 。赤いぶつぶつや皮脂の過剰分泌によるべたつきが主な症状です。独特の甘酸っぱいような、あるいは脂が酸化したような強い臭い(脂漏臭)を発することも多く、診断の手がかりになります。慢性化すると、皮膚が厚く硬くなり(苔癬化)、黒ずんでくる(色素沈着)こともあり、脱毛も見られます。耳にも発生しやすく、外耳道で増殖すると、しつこい外耳炎(特に茶色~黒っぽい、脂っぽい耳垢を伴う)の原因となります 。

【よく症状が出るところ】

マラセチアは皮脂を好み、湿った環境で増殖しやすいため、耳(特に耳道内)、口の周り、顎の下、首のしわ、脇の下、内股(鼠径部)、指の間、肛門周囲、尾の付け根など、皮膚が擦れて蒸れやすく、皮脂腺が多い部位に発症しやすいです。

かかりやすい犬種

シーズー、アメリカンコッカースパニエル、ウエストハイランドホワイトテリア、パグ、ミニチュアシュナウザー、バセットハウンド、ボクサー、トイプードル、ビーグルなど、遺伝的に皮脂の分泌が多い傾向のある犬種や、アトピー性皮膚炎などのアレルギー素因を持つ犬種でよく見られます。

膿皮症(のうひしょう)

 主にブドウ球菌などの細菌が皮膚で繁殖して起こります。症状としては、皮膚の赤み、丘疹(赤いブツブツ)、膿疱(膿が溜まったニキビのようなもの)、脱毛、フケ(時に黄色っぽい)、かさぶた(時に黒っぽい)などがあります。かゆみを伴い、掻き壊すと悪化し、毛が抜ける範囲が広がることもあります。膿皮症は、それ自体が独立した病気として発生することもありますが、多くの場合、他の病気や状態に続発する「二次的な合併症」として現れることを知っておきましょう。皮膚のバリア機能や免疫力を低下させる何らかの根本的な原因が背景に存在することが多いので、注意が必要です。

【よく症状が出るところ】

体のどの部位にも発症する可能性がありますが、特に湿気がこもりやすい、あるいは摩擦を受けやすい部位に多く見られます。具体的には、背中、腹部、脇の下、内股(鼠径部)、指の間、顔のしわの間などが挙げられます 。

かかりやすい犬種

特定の基礎疾患にかかりやすい犬種でリスクが高まります。ブルドッグ、パグ、ボストンテリアなどの短頭種は顔のしわに汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖しやすいため膿皮症を起こしやすいです 。また、アトピー性皮膚炎になりやすい柴犬、シェットランドシープドッグも注意が必要です。

ノミ(ダニ)アレルギー性皮膚炎

  環境中のノミやダニなどは湿気が多いと増殖しやすいです。これらにアレルギーを持つ子は、ノミやダニの増殖によって症状(赤み、ただれ、出血)が悪化することがあります。非常に強いかゆみが特徴で、犬は患部をしきりに掻いたり、舐めたり、噛んだり、時には毛をむしり取ったりします。皮膚には、粟粒(あわつぶ)のような小さな赤いブツブツ(丘疹)、赤み脱毛フケ、掻き壊しによるかさぶたなどが見られます。特に、ノミアレルギー性皮膚炎の注意すべき点は、必ずしも犬の体からノミ本体やノミの糞が見つかるとは限らないということです。少数のノミ寄生でも発症するため、観察時にノミが見当たらないケースも少なくありません。そのため、診断は、特徴的な症状(激しいかゆみ)と好発部位(腰背部など)の確認、そして他の皮膚病の除外に加えて、ノミ駆除薬を投与してみて症状が改善するかどうかを見る「試験的治療」が重要な判断材料となります。

【よく症状が出るところ】

症状はノミが好んで寄生する部位に集中して現れる傾向があります。特に、背中の中央から腰部、尻尾の付け根、お腹(下腹部)、内股、後肢にかけて症状が出やすいのが特徴的です 。この特徴的な分布パターンは、診断の手がかりとなります。

かかりやすい犬種

特定の犬種が特にかかりやすいという報告は少ないですが、アトピー性皮膚炎などのアレルギー素因を持つ犬では、ノミアレルギーも発症しやすい傾向があると言われています。また、3歳から6歳くらいの年齢で発症しやすいというデータもあります。

ジメジメ注意な皮膚病早見表

スクロールできます
皮膚病名特徴的な症状よく症状がでるところかかりやすい犬種
膿皮症かゆみ(様々)、赤み、丘疹、膿疱(ニキビ様)、脱毛、フケ(黄色いことも)、かさぶた(黒いことも)全身、特に背中、腹部、脇、内股、指の間 【短頭種/しわ】
ブルドッグ、フレンチブルドッグ、パグ、ボストンテリア 等
【アトピー/内分泌素因】
柴犬、シェルティー、シェパード、ダックスフンド、ミニチュアシュナウザー 等
マラセチア皮膚炎強いかゆみ、赤み、ベタつき、脂性フケ、独特の臭い(脂臭い/カビ臭い)、(慢性化で)色素沈着・苔癬化、外耳炎(脂性耳垢)併発耳、口周り、顎、脇、内股、指の間、首、しわの間シーズー、パグ、シュナウザー、トイプードル、ビーグル、シェパード、キャバリア 等
ノミアレルギー性皮膚炎激しいかゆみ、丘疹(粟粒状)、赤み、脱毛、フケ、かさぶた腰背部、尻尾の付け根、腹部、内股、後肢 犬全般

これらのトラブルは、初期段階であれば家庭でのケアで進行を抑えられる場合もありますが、こじらせると治療に時間がかかったり、慢性化したりすることもあります。「ちょっとかゆがるだけ」「少し赤いだけ」と油断せず、早めの対応が重要です。

お散歩担当ゆうき

放置はダメ、ゼッタイだね!

はるか先生

なにより早期発見、早期対応が大事だよ!

毎日のケアで「皮膚炎 予防」!家庭でできる予防法

ジメジメ季節の皮膚トラブルは、「清潔を保つこと」乾燥」が最大の皮膚炎 予防になります。毎日のケアで限りなく皮膚のトラブルを少なくできるので、ぜひ飼い主さんは意識してみてください。

主に以下のことに留意しましょう!

濡れたら徹底的に「乾燥」させる

 雨の日のお散歩後や、タオルでしっかりと水分を拭き取り、さらにドライヤー(ペット用や低温のもの)を使って皮膚の根元まで完全に乾かしましょう。特に指の間、脇、お腹など、乾きにくい部分は念入りに湿ったままにしておくのが一番危険です。

こまめなブラッシング

 換毛期でなくても、この時期は特にこまめにブラッシングをして、不要な被毛を取り除き、皮膚の通気性を良くしましょう。ブラッシングには適度なマッサージ効果もあるため、血行促進の効果で皮膚・被毛だけでなく体全体の健康維持にも効果があります。ブラッシング中に皮膚に赤みやフケ、異常がないかチェックする習慣をつけることで皮膚病の早期発見、早期治療につながります。

シャンプーで清潔に

 汚れや余分な皮脂は、細菌や真菌の栄養源になります。体全体をまるごとシャンプーすることで菌が増殖しにくくなり、皮膚炎の予防となります。ただし、洗い残し、乾かし残しによって逆効果になることもありますので、専用の機具、専門のスタッフのいるトリミングサロンでのシャンプーをおすすめします!

バランスの取れた食事

 健康な皮膚と被毛を作るためには、栄養バランスの取れた食事が大切です。特に皮膚の健康維持をサポートするオメガ3脂肪酸などが配合されたフードも検討してみましょう。実際にフードを変えたことで、皮膚病がよくなったり、毛並みがよくなったり等、まるまるハウスを利用している飼い主さんの間で話題にのぼったフードもありました。効果が出るまでに時間はかかりますが、かなり効果的です!


お散歩担当ゆうき

なるほど。この中だとシャンプーが一番効果が高そう!でも、ハードル高いなぁ。

はるか先生

そうだね。シャンプーは確かに清潔を保つという面では効果が高いからおすすめだけど、手間もお金もかかるよね。手軽に、という点でいうと「ブラッシング」が一番いいよ!

定期的なシャンプーは、もちろん皮膚病予防としてはすごく効果があります。しかし、同時に動物さんにとってシャンプーの時間はストレスになることも確かです。

毎日できて、皮膚病予防もできて、比較的ストレスがかかりにくい方法「ブラッシング」をまるまるハウスは一番におすすめしています!

なんだ~ブラッシングか~。と侮ってはいけません。ブラッシングの効果を知れば、絶対毎日やってみたくなるはず!

詳しくは別記事をご用意しますね!

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お散歩担当ゆうき

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こんな症状は要注意!早めに獣医師に相談を

家庭でのケアや予防をしっかり行っていても、皮膚トラブルが起きてしまうこともあります。以下の症状が見られる場合は、自己判断で市販薬などを使わず、早めに動物病院を受診しましょう。

  • 強いかゆみが続き、体を頻繁にかゆがる
  • 皮膚の赤い範囲が見るたびに広がっているただれている
  • 毛が抜ける範囲が広がり、地肌が見えている
  • 皮膚からいつもと違う嫌な臭いがする
  • ブツブツや膿を持った湿疹が見られる
  • 触られると痛がったり嫌がったりする

これらの症状は、単純な蒸れや初期症状ではなく、治療が必要な皮膚炎である可能性が高いです。獣医師に正確な診断を受け、適切な治療を行うことが、愛犬の辛い症状を和らげ、トラブルの慢性化を防ぐために最も重要です。

特に犬を飼い始めて1年目の初心者飼い主さんは、不安がすごくあるけど、動物病院に行くこと自体にハードルがあるかと思います。

でも大丈夫。動物病院の看護師さんも獣医さんも、とってもやさしい人が多いですし、何より動物のことが大好きだからこそ動物病院のお仕事をされています。安心して受診してくださいね。

それでも不安な時はなんでもペットホテルまるまるハウスが後押ししますので、お気軽にご連絡ください♪

ペットホテルまるまるハウスに滞在中も皮膚の状態をチェックしています!

私たちペットホテルまるまるハウスでは、お預かりしている大切なワンちゃん、ネコちゃんの健康状態を日々しっかりと観察しています。

お散歩後の足拭きやブラッシングはもちろんのこと、スタッフがボディチェックをする際に、皮膚に赤みかゆがる様子、毛が抜けるなどのサインがないか、注意深く確認しています。

もし滞在中に皮膚の異常に気づいた場合は、速やかに飼い主様にご連絡し、連携を取りながら対応させていただきますのでご安心ください

また、当ホテルでは、清潔で快適な環境を保つように努めており、室内の温度・湿度管理にも配慮しております。

まるまるハウスは、愛犬、愛猫だけでなく、様々な動物のノウハウがありますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。

まとめ

ジメジメとした梅雨から夏にかけての季節は、愛犬が皮膚トラブルを起こしやすい時期です。

湿気による蒸れが原因で、細菌や真菌が繁殖し、かゆみ皮膚の赤み毛が抜けるといった症状が現れることがあります。

大切な愛犬を皮膚トラブルから守るためには、

  • 雨の日やシャンプー後の徹底的な乾燥
  • こまめなブラッシングと適切なシャンプーでの清潔保持
  • 足裏や耳など、蒸れやすい箇所の丁寧なケア
  • そして何より、日常的な皮膚の観察と早期発見

非常に重要です。

もし、ご紹介したような「皮膚が赤い」「かゆがる」「毛が抜ける」といった気になる症状が見られた場合は、悪化する前に必ず動物病院で相談してくださいね。

正しい知識と日々のケアで、愛犬と一緒にジメジメ季節を快適に乗り越えましょう!

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この記事を書いた人

お散歩担当ゆうきのアバター お散歩担当ゆうき まるまるぶろぐ管理人

ペットホテルまるまるハウスのお散歩担当。福祉の仕事の傍ら100匹以上の犬、猫、小動物、爬虫類のお世話をしている。

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